エントリー

カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

生き物はどのように土にかえるのか

  • 2018/11/07 18:27
  • カテゴリー:読み物

死後、数分以内に遺体を探し当てて飛んできます。殺害現場に最初に駆けつけるのは、第一発見者でも警察官でもなく、ハエなのです。

大園享司著「生き物はどのように土にかえるのか」(ベレ出版、18年)から(p55)。副題は、動植物の死骸をめぐる分解の生物学。なかなか興味深い内容だ。例えば、引用部分のように、お笑いの感覚がそこはかとなく漂っているのも好ましい。巻末の著者略歴に、大阪生まれの大阪育ち、とわざわざ書いてある、なるほど。著者は、現在、同志社大の教授。検索してみると、前職時代の研究室紹介サイトがまだ残っており、そこには、平成9年3月 京都大学農学部林学科卒業とある。

# 帯線、菌類遷移、キノコによる漂白

調べる技術・書く技術

  • 2018/11/04 10:36
  • カテゴリー:読み物

人に会い、話を聞き、文章にする。たくさん読み、たくさん観、たくさん聴く。こんなことを繰り返すうち、知らず知らずに自分が豊かになっている。多少なりとも、ましな人間になっている。

あとがきの直前、「豊かになる」という小見出しを掲げて、著者はノンフィクションの仕事に携わる喜びを書いている。野村進著「調べる技術・書く技術」(講談社現代新書、08年)から(p242)。ましな人間になることを目指す、それは仕事に限らず人生全般に通ずることなのかもしれない。

# 板坂元著「考える技術・書く技術」(73年)

おでんの捨湯

  • 2018/10/21 07:54
  • カテゴリー:読み物

旋盤工やフライス盤工たちは、ちょっと手のこんだものを加工するときに、捨挽きとか捨削りという加工をする。金型職人が捨ゲージをつくり、捨穴や捨絞りの工夫をする。木型には捨ボスや捨桟があり、板金職人は捨張りの工夫がある。

技術書などに書かれていない実践的な現場の工夫に「捨」の字がついたものが多い、と著者は気付く。料理でも、捨湯や捨漬けなどがある。引用は、小関智弘著「働きながら書く人の文章教室」(岩波新書、04年)から(p77)。

仕事が人をつくる

  • 2018/10/20 09:56
  • カテゴリー:読み物

しかしいま、ものづくりが大切だというのは、そういうのとはちがう。かつてものづくり至上主義が生んだ負の遺産を、わたしたちは正視する必要がある。資源の浪費、環境破壊、公害、効率一辺倒の「合理化」や拝金主義。こうした負の遺産を正視したうえで、これからのものづくりを考える必要がある。

小関智弘著「仕事が人をつくる」(岩波新書、01年)から(p134)。

# 木地出しの椅子(p164)

やちまた

  • 2018/10/11 06:51
  • カテゴリー:読み物

子孫のかたもご存じなのはおじいさんの代まででした。まあ、人はだれしもそうでございましょう。たかだか二百年足らず昔のことでも、墓さえわからなくなってしまいます

足立巻一著「やちまた」(河出書房新社、90年、新装版)から(下巻p316)。この大部な上下二巻を通して読むのは十年ぶりだろうか。今回、一週間ほどかけて丁寧に読んだ。だいぶ前に古書店で見た単行本では、写真が豊富に掲載されていた。著者のあとがきにも写真の提供者が紹介されているので間違いない。図書館に予約を入れる際、蔵書は単行本だと判ったので、あの写真が見られるなと楽しみにした。が、この新装版は、文庫本と同じく、写真のページは一切ない。

# 鹵簿、夙に、圭角、諺文、糟糠、忝い、四時、羈絆、題簽、殷賑、慷慨、義門「さし出の磯」、あれゆのち生まれむ人は古ことのあがはり道に草なおほしそ

ユーティリティ

« 2025年04月 »

- - 1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 - - -

検索

エントリー検索フォーム
キーワード

新着エントリー

クリス智子、あの人の本棚
2025/04/26 05:59
らくらじ2
2025/04/25 05:40
30-touchpad.conf、E200HA
2025/04/24 05:54
角幡唯介、あの人の本棚
2025/04/23 05:59
六厩越え
2025/04/22 05:57
あなたが誰かを殺した
2025/04/21 06:04
沖縄離島の有事避難案
2025/04/20 06:00
べらぼう(15)
2025/04/19 06:55
アイロンのある風景
2025/04/18 06:06
ボパール化学工場事故
2025/04/17 06:00

過去ログ

Feed