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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

逆襲の地平線

  • 2022/08/09 06:33
  • カテゴリー:読み物

何が言いたいのか、よく分からなかった。どちらにしても、前置きが長いのは結果が悪かった証拠だ

逢坂剛著「逆襲の地平線」(新潮社、2005年)から(p303)。シリーズ第2作。

前作は「アリゾナ無宿」。今回はそのアリゾナからお隣のニューメキシコに入って、コロラド、ワイオミング、モンタナと、ロッキー山脈に沿って北上。壮大な旅が繰り広げられる。

新聞を読む場面がある(p223)。1876年のアメリカだ。記事は、グラハム・ベルの電話発明や、ベースボール初の公式戦(ナショナル・リーグ)、保安官事務所で働いていたワイアット・アープが解雇される等々。そのアープと「何年かのちに関わりをもつことに」と記されている。アリゾナのOK牧場辺りを舞台にした主人公らの物語が構想されているのだろうか。あの有名なOK牧場の決闘が起きるのは1881年のこと。

つづく第3、4作は、時代を遡って、日本人サグワロについて語られるようだ。

アリゾナ無宿(サイト内)

プリズン・ブック・クラブ

  • 2022/08/06 06:28
  • カテゴリー:読み物

ざっくばらんなお喋りをした。話はしょっちゅう脱線したが、どんな話題になっても、これまで読んできた本のどれかに結びついた。自分たちのなかにしっかり根を下ろした本の数々が、まるで過去の経験のように、記憶として、あるいはものごとの判断基準として立ち上がってくるのだ。

そんな仲間意識が持てる読書会の話だ。アン・ウォームズリー著「プリズン・ブック・クラブ-コリンズ・ベイ刑務所読書会の一年」(紀伊國屋書店、2016年)から(p252)。良い本だと思う。

これぞという本があると友人や同僚らにすすめたりするのは、引用のようなことを少しは期待しているのかもしれない。実際、同僚が同じ本を読んでいると仕事がやりやすく感じられる場面があった。こちらの独り善がりでなければ良いけれど。

話の中に登場する本が巻末にリストになっている。百を超えているだろう。ほとんど読んだことがない。いくつか面白そうな本がある。そのうち読んでみよう。

戦地の図書館(サイト内)、それもこれも確か高橋源一郎氏の番組で知った。

戦地の図書館

  • 2022/08/04 06:32
  • カテゴリー:読み物

兵士を待っていたのは、苦しく、心身を疲弊させる、退屈で、恐ろしい日々だった。長い間、ただ親指をいじりながら待機することもあった。戦場では、戦闘に従事している時間よりも、待機している時間の方がはるかに長かった。もしかしたら、待つということが何よりも心身の負担になっていたのかもしれない。

モリー・グプティル・マニング著「戦地の図書館-海を越えた一億四千万冊」(東京創元社、2016年)から(p70-71)。

アメリカ政府は、副題にあるように膨大な数の本を戦地へ送った。それは、娯楽や憂さ晴らしのためだけではなかった。兵士が戦争を戦い抜く勇気や不屈の精神を鼓舞した。二次大戦後、復員兵は大学で学び、高い教養を持つ中産階級を新たに形成していく一員となる。本の力もさることながら、糧食すらろくに手配できなかった敗戦国と比べる時、国力の差を思い知らされる。

知りすぎたマルコ

  • 2022/08/02 06:26
  • カテゴリー:読み物

ラクダに乗っているつもりが、ラクダに乗せられていることもある

アサドの喩え話にはラクダがよく登場する。引用は、ユッシ・エーズラ・オールスン著「特捜部Q-知りすぎたマルコ」吉田薫訳(早川書房、2014年)から(p325)。全561ページ2段組。日数かけて丁寧に読んだ。

アフリカから刺客が送り込まれる。そのビジネスは「平和を望まない人間たち、すなわち平和になると収入が脅かされる人間たち」(p341)がいる限り成立する。戦争や紛争が絶えないのも同じ理由だ。

シリーズ第5作。カールとアサドは、毎回、死にそうな目に遭うが今回それはなかった。

特捜部Q(サイト内)。バタフライ効果(p419)、ノキア(p524)

棟梁

  • 2022/07/29 06:28
  • カテゴリー:読み物

先輩が辞めて自分が仕事を渡されたからできるようになった。そんじゃなかったら自分はみんなの上に立てなかった。自分も後ろの子らが育ってきたので出ます。自分がいたら次のやつが育たないから

譲る、それが次を育てる方法だ。小川三夫著「棟梁-技を伝え、人を育てる」塩野米松聞き書き(文藝春秋、2008年)から(p99)。良書。

聞き書きなので重複は少なくない。例えば「一緒に暮らして学ぶ」エピソードは何度も登場する。「必ず人間性が出る」「互いがわかってくる」「相手を思いやるようになる」。

# 文庫100冊(サイト内)。小川三夫|Wikipedia

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