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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

もう年はとれない

  • 2021/12/03 06:33
  • カテゴリー:読み物

遠慮なく他人に面倒をかけられるのは、年をとる三つの楽しみのうちの一つだ。あとの二つは煙草を吸うことと、自分が相手をどう思うか本人に言ってやることだ。

そんな減らず口をたたく87歳の主人公は元殺人課の刑事。ダニエル・フリードマン著「もう年はとれない」野口百合子訳(創元推理文庫、2014年)。引用は、p50から。この本のことは、勢古浩爾著「定年後に読みたい文庫100冊」で知った。

もう一か所引用しておこう、「なにもするつもりはない。なにもしない選択肢があるなら、つねにそれを選ぶべきだ」(p25)。何かの折、選択や決断を迫られることでもあれば、この言葉を思い出すことにしよう。

文庫100冊(サイト内)

知的生産の技術

  • 2021/11/30 06:24
  • カテゴリー:読み物

「自分」というものは、時間とともに、たちまち「他人」になってしまう(略)。日記というものは、時間を異にした「自分」という「他人」との文通である

梅棹忠夫著「知的生産の技術」(岩波新書、1969年)。その第9章「日記と記録」の「日記は、人にみせるものでなく、自分のためにかくものだ」と始まる段落(p162)から引用した。本書の奥付には、1988年9月第44刷発行とある。

週末、最寄り図書館へ行くと、除籍になったリサイクル本が入口辺りに並べられていた。その中からこの本をもらって来た。

梅棹忠夫(サイト内)。1920-2010年

北の国から

  • 2021/11/15 06:02
  • カテゴリー:読み物

「不思議なもンだな」「流行歌ってやつはさ。その歌きくとその歌が流行ってたその時代の出来事を想いだす」

大滝秀治扮する清吉が言う。倉本聡著「北の国から(全1冊)-Scenario 1981-'89」(理論社、1990年)から(p60-61)。この話の中にも歌が出て来る。例えば、中島みゆき「異国」(p309、324)。

事実は小説よりも奇なり(Truth is stranger than fiction.)とよく言われる。この脚本家の作品は、もちろんフィクションなんだろうけれど、フィクションと事実の橋渡しをしている、今回文字で読んで、そんな感想を持った。

北の国から'87初恋(サイト内)

朝刊休刊日。

選択の科学

  • 2021/11/10 06:39
  • カテゴリー:読み物

人は比較的少ない数(四から六)の選択肢を与えられた場合、多く(二〇から三〇)の選択肢を与えられた場合よりも、実際にどれかを選び取る可能性が高く、自分の判断に確信を持ち、選んだものへの満足度が高い

多過ぎる選択肢を前にした時、どんな心理が働くのだろうか。より良いものがほかにあるんじゃないか、まだ探し足りないのではないか、選ぶってことは面倒な作業だな・・・。引用は、シーナ・アイエンガー著「選択の科学」(文春文庫、2014年)から(p279)。本書の副題は、コロンビア大学ビジネススクール特別講義。

洋菓子屋さんへケーキを買いに行く。プロジェクトをどのように進めるか迷う。どちらも何かを選ぶことになるけれど、様相はだいぶ異なる。前者は、棚にすべての選択肢が既に示されている。やや受動的な選択だ。それに対して後者では、自ら選択肢を並べていく。機能しそうにない選択肢を並べるわけにはいかないので、はや絞り込みが始まり、ランク付けもなされる。あれはいい、これはもう一つだと。並び終える頃には、大概、選ぶべき道は心に決めているものだ。

弁護士の「勝つ技法」その科学が成功を決める(いずれもサイト内)

ふくしま原発作業員日誌

  • 2021/11/04 08:07
  • カテゴリー:読み物

新聞をはじめとする現実のジャーナリズムの世界には「大文字」が盛んに飛び交っている。代表的なのは「社説」や「論説」、「解説」や「オピニオン」の類だろうか。もちろん地道な取材に基づいて書かれたそれもなくはないが、ついつい筆勢は「大文字」に流れがちになる。「こうあるべきだ」「われわれはこう考える」「政府の方針はこれこれだ」-。

「大文字」に対する「小文字」は、例えば、「市井の声」であり、「名もなき者たちの喜怒哀楽」である。片山夏子著「ふくしま原発作業員日誌」(朝日新聞出版、2020年)に解説として付された、青木理著、「小文字」を集めたルポルタージュ(p452)から。本書の副題は「イチエフの真実、9年間の記録」。イチエフは、福島第一原発のこと。

原発事故の後始末、その作業環境は並み大抵ではないだろうと想像していたけれど、ここまでヒドいとは思っても見なかった。もっと広く知らしめられても良いように思う。

メルトダウン福島原発で何が起こったか(いずれもサイト内)

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