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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

朝日ぎらい

  • 2020/04/18 12:35
  • カテゴリー:読み物

1) 国際社会では「リベラル」、2) 若者に対しては「ネオリベ」、3) 既存の支持層に対しては「保守」、4) 日本人アイデンティティ主義者に対しては「ネトウヨ」

これが「安倍一強」の秘密か、なるほど。意図して四つの顔を使い分けているのか、それとも、各パーティから、たまたま、そんな風に見えるのか。いずれにせよ上手く機能して来たんだろう。コロナ禍の有事で、だいぶ綻びが見えているようだが。引用は、橘玲著「朝日ぎらい-よりよい世界のためのリベラル進化論」(朝日新書、18年)から(p171)。著者会心の作なのか、「文筆家の仕事は、他人がいわない主張を紹介し、言論空間にゆたかな多様性を生み出すこと」と冒頭で謳っている(p3)。確かに、興味深い指摘が少なくない。今、図書館がお休みで返却はちょっと先になる。読む本がなくなったら、この本、また読んでみよう。

既得権を巡る世代分裂(p30)、会社を憎む日本人(p38)、ネトウヨは右翼ではなく日本人アイデンティティ主義者(p79)、共同体維持のための安易なバッシング(p91)、愛国は右翼の独占物となった結果、朝日=愛国でないもの=反日の図式(p107)、帰属意識を掻き立てるポピュリズム(p113)、正義をめぐる4つの立場(図3-1、p144)、保守とリベラルの「道徳の味覚」(p159)、どこまで許容するか=道徳センサー=良心(p228)、リベラリズムを蝕む自らのダブルスタンダード(p254)

日本人は右傾化したのか安倍政権は、なぜ続くのか(いずれもサイト内)、若者が「朝日新聞ぎらい」になった謎を考える(18/9/11)、WEIRD。[追記]揺らぐ1強、力学変化 コロナで混迷、安倍政権(4/19)

不死身のひと

  • 2020/04/17 06:15
  • カテゴリー:読み物

帰りの船の中で海鼠はぐったりしたり、死んでしまう。そこで、漁師は船の海鼠の生簀にカニを投入した。海鼠は食われまいと必死に抵抗し、港まで生きて帰って来た

イギリスの話と著者は書いている。同じ趣旨の、イワシとナマズの話を聞いたことがある。特に根拠なく日本の話と思っていたけれど、あらためて調べてみると、ノルウェーのお話のようだ。Wikipedeiaには、Catfish effectの項目がある。引用は、村串栄一著「不死身のひと-脳梗塞、がん、心臓病から15回生還した男」(講談社+α新書、17年)から(p180)。

人生五十年、「今はゴムを引っ張るようにして八十歳まで伸ばしている」(p106)。耐久性に限りがあるのだから、そこそこの年齢になれば、身体のあちこちに故障が出るのは当然。程度の差こそあれ誰にでも起こる。長生きには相応の覚悟が要る。

Catfish effect - Wikipedia、Arnold Joseph Toynbee(1889-1975)英国の歴史家、台湾の外省人と本省人[福佬(ふくりょう)人と客家人]

日本人は右傾化したのか

  • 2020/04/15 07:08
  • カテゴリー:読み物

今のところ日本では、右傾化した自民党が一部極右層の受け皿にもなっているおかけで、極右ポピュリスト政党の台頭を防いでいるとみることも可能

なるほど。妙な役の立ち方があるものだ。田辺俊介編著「日本人は右傾化したのか-データ分析で実像を読み解く」(勁草書房、19年)から(p159)。

本書の終章第1節は前章までのまとめ。いわく、13年と17年のデータ比較では、やはり、中韓に対する排外主義や民族的純化主義は強まり、自民党への支持には愛国主義の影響が増大している。一方で、一般に左と見なされる脱原発の世論が維持されるなど、右傾化一辺倒というわけでもない。続く第2節が興味深い。右とか左とかの議論が、国内に深まりつつある格差の問題を覆い隠していると指摘する。

# 「在日特権を許さない市民の会」(在特会)、「インターネットを通じた政治議論は、基本的に特定の主義主張の人々が集まりやすい(p16)、「真の要因が何であるかに関係なく、そのときの株価や景気が上昇傾向にあれば政権の支持率が高まる(p157)、「若者世代において安倍への評価が相対的に高いのは、まずもって原発の利用に象徴される方向性への共感(p243)。安倍首相の「政治判断」に納得しない人たち コロナウイルス巡る世論(3/20)

ホワット・イフ?

  • 2020/04/13 06:29
  • カテゴリー:読み物

アスタチンに関しては、安全データシートは一切存在しない。あったとしても、そこには焼け焦げた血で「ノー」という文字が繰り返し書きなぐられているだけだろう。

ランドール・マンロー著「ホワット・イフ?」(早川書房、15年)から(p58)。ケミストの端くれとして興味深く読んだのは、「元素周期表を現物で作る」だった。その、あまり馴染みのないアスタチン(astatine)は、周期律表6段目のハロゲン。ヨウ素のすぐ下、元素記号At、原子番号85。同位体はすべて放射性。放射性のハロゲンか、なんとも恐ろしげな元素だ。

副題は、「野球のボールを光速で投げたらどうなるか」。原書の方は、"Serious Scientific Answers to Absurd Hypothetical Questions"。空想のバカげた質問に真面目に科学っぽく答えてみた、という感じだろうか。質問には、周期律表の話や、邦訳副題の光速の野球ボール、それから例えば、地球の海水を抜くとか、皆で月にレーザーポインターを照射するとか面白いお題が並んでいる。

xkcd.comPeriodic Wall of Elements - Randall Munroe、高木仁三郎著「元素の小事典」、化学愛好家の危険なDIY 爆薬、放射性物質を自作(4/12)

銀二貫

  • 2020/04/11 06:34
  • カテゴリー:読み物

術無い

高田郁著「銀二貫」(幻冬舎時代小説文庫、10年)から(p78)。術無い、それには、ずつないとルビが振ってある。実家の母がこの表現を時々使う。てっきり田舎の方言だろうと思い、これまで、辞書を引いたこともなかった。小説の中に登場するのを見て驚いた。

ずつない【術無い】形〔ずちなしの転。中世・近世語〕どうしようもない。くるしい。つらい。じゅつない。出典:「大辞林」(三省堂、95年、第2版)

# 心太(ところてん)、殷賑(いんしん)、二世(にせ)を契る。「恩義は石に刻み、かけた情けは砂に書き、恨みごとは水に流す」

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