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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

オリエント急行殺人事件

  • 2018/09/18 19:04
  • カテゴリー:読み物

うまいことを言うね。不可能は可能にはなりえない。したがって、不可能に見えてもそのじつは可能なはずなんだ。

ポアロがそういう。アガサ・クリスティー著「オリエント急行殺人事件」(光文社古典新訳文庫、17年)から(p246)。初めて原作を読んだ。安原和見氏の新しい訳で。

HONZ の書評を見て、8月に刊行された「死に山」に興味を持った。作者:ドニー・アイカー、翻訳:安原和見とある。この訳者の名前に見覚えがあった。つい最近読んだエリック・H・クライン著「B.C.1177-古代グローバル文明の崩壊」を訳した方だ。これらの他にどんな翻訳を手掛けているかを調べてみると、そのリストに「オリエント急行殺人事件」があったので、図書館で借りて来た次第。

スモールハウス

  • 2018/09/18 19:02
  • カテゴリー:読み物

必要とされているのは、物を買うセンスよりも買わないセンス、手に入れる技術よりも捨てる技術、情報収集能力よりも情報遮断能力だ。そう、問題は、豊かになってるだけじゃなくて、十分に足りていたり必要なかったりするのに、それでもなんとか買わせようと「ビジネスマン」と呼ばれる人種が躍起になっていることだ。そうすると、「物は少なくていい」なんて、のん気なことは言っていられなくなって、「物は少ないほうがいい」ということになって、能動的に物を排除しなければならなくなっている。

高村友也著「スモールハウス-3坪で手に入れるシンプルで自由な生き方」(同文館出版、12年)から(p63)。最後の「あとがきに代えて」で著者はこうも書いている、「経済は適度に回っていて欲しいというのが僕の本音だ」と。言うまでもないけれど、経済が回っている世界では、ビジネスマンが躍起になっている。

Bライフ

  • 2018/09/16 21:54
  • カテゴリー:読み物

特に無理して節約しなくても、月10,000円あれば安泰だ。それに加えて、たとえばコーラが好きな人は財布や気分と相談しながらその都度100円支払えばいい。コーラが好きだからと言って最初から毎月13,000円を食費に計上して生活設計のすべてを考え、必ず毎日コーラが飲めるように自分自身を制御するとなると、コーラに支配されてしまう。

これには笑った。世の多くの人たちはこうやって何かに支配され縛られている。闇雲に金を使って破綻することを思えば、支配される方がましかもしれないが。引用は、高村友也著「Bライフ~10万円で家を建てて生活する」(秀和システム、11年)から(p114)。何人か先約がありようやく順番が回って来た図書館本。

読んでいるときに、なぜか、横井庄一氏の地下壕を思い出していた。記事が出ていたのは確か週刊少年マガジンだったと思う。そこに、グアム島のジャングルに掘った隠れ家の見取り図が出ていたのだ。

最上殿始末

  • 2018/09/16 20:34
  • カテゴリー:読み物

手塚治虫の作品で、強く印象に残っている短編がある。復讐を描く時代物。タイトルは思い出せなかったが、Google がすぐに教えてくれた。「最上殿始末」だ。手塚治虫漫画全集では、265巻「火の山」(講談社、83年)に収載されている。

最寄り図書館の棚にあるこの巻を読んだ。目当ての「最上殿始末」以外に4編ほど入っている。その内、「ペーター・キュルテンの記録」を以前に読んだ覚えがあった。のちに島田荘司著「切り裂きジャック・百年の孤独」を読んだときに、えらく似ている話だなぁと思ったものだ。

さらに、閲覧席に腰を据えて、同全集31-34巻「きりひと讃歌」(講談社、77年)も読んだ。この日はここまで。昔読んだもので再読しようと思うのは、他には例えば、「アドルフに告ぐ」や、「陽だまりの樹」「シュマリ」など。「百物語」は先日読んでしまった。またの機会に所蔵されている作品を読んでみよう。

百物語

  • 2018/09/15 07:41
  • カテゴリー:読み物

最寄りの図書館にマンガ本の棚があることに気付いたのは少し前のこと。手塚治虫が少なからずある。その中の一冊、手塚治虫名作集(3)「百物語」(ホーム社、89年)を読んだ。無性に懐かしい。かつて、中学生の頃、集英社文庫版を持っていた。

眷属のキツネたちに長いあいだあなたを四方八方探させていたわ

このスダマのセリフ(p87)を見てハッとした。これだったのか。と言うのも、去年読んだ、久生十蘭の「生霊」に、狐の眷族云々とあって、この狐と眷族(属)のセットは以前に何かで見た覚えがあるがそれは何だったろうかと思い出せずにいたのだった。胸のつかえが下りたような気分だ。

「百物語」は、ゲーテの長編詩劇「ファウスト」を下敷きにしていると言われる。主人公の不破臼人(ふわうすと)、これはファウストだ。メフィストフェレス役のかわいい悪魔スダマも、何か言葉遊びだろうかと考えたものだが思い当たらなかった。あらためて辞書を引いてみると、すだまは、人面鬼身の怪物や霊のことを意味する言葉のようだ。

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