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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

苦熱

  • 2019/05/23 18:49
  • カテゴリー:読み物

今朝、先輩のことを書いた(一つ前参照)。その際あれこれ考えている内に、ある詩が頭をよぎった。ただし、題や作者は判然としない。夏、暑い盛りでも、役人も百姓も働かにゃならない、皆さんたいへんだのぉ、わしゃ、勤めやストレスから解放されてそんな苦労もない、ぼんやり、そういう詩だったような気がするだけだ。唐代の詩、だと思う。闇雲に調べてみたが出て来ない。待てよ、この悠々自適ぶりは、隠者らの雰囲気ではなく、比較的恵まれた生活を送った詩人、あ、そうか、白楽天だな。やはり、詠み人が判ると勝負が早い。すぐに見付けられた。タイトルは「苦熱」。

頭痛汗盈巾
連宵復達晨
不堪逢苦熱
猶頼是閑人
朝客應煩倦
農夫更苦辛
始慚當此日
得作自由身

漢詩は唐突に現れたのではなく前置きがあった。昨夜、芸大の公開講座を聴いたことがきっかけとなり、李白が鳳凰を詠んだ詩を探すことになったのだ。探し当てたそれは「登金陵鳳凰臺」。鳳凰、鳳凰と、三回続けて詠んでいるので記憶に残っていた。きのうから今日にかけて、頭の中の回路が「漢詩」に繋がっている、そんな気がしている内に、また少し何か読んでみよう。まずは、最近の気分に合う白楽天の詩集を図書館で探してみるか。

日本の砿都

  • 2019/05/18 13:03
  • カテゴリー:読み物

黒糖の製造には、石灰が欠かせない。かつてはサンゴを焼いて生産されていたが、現在も弱酸性のキビ汁の凝固剤として琉球石灰岩から大量に石灰が生産され、使用されている。

岡田昌彰著「日本の砿都-石灰石が生んだ産業景観」(創元社、17年)から(p36)。沖縄は、秩父や秋吉台周辺と並んで、日本三大砿都の一つなのだとか。大量に産出される石灰石の内、黒糖の製造用は、今となってはマイナーな用途なのだろう。日本各地の石灰産地を紹介するこの本では、いの一番、第一章で沖縄が述べられている。

差別と卑怯

  • 2019/05/15 19:08
  • カテゴリー:読み物

ある講演会で演者が、あなたの「娘さんは中国人の慰み者になります」と、会場で聴く本人を名指しでそんなことを言ったとか。青木理著「情報隠蔽国家」(河出書房新社、18年)を読んでいて、「差別と卑怯」の項で知った(p223)。まともな人が言う言葉だろうか。目を疑った。

その演者は、最近、「三流役者が、えらそうに」と、映画で総理大臣役だった役者に対して絶縁宣言を突き付けた作家(と同一人物)だ。wiki の日本会議の人物にリストされている、右側の人なんだろう。自身が熱烈べったり支援する現首相が揶揄されていると思い込み(意図的な誤解や勘違いとも言われているが)、我慢ならんかったのかな。

[大弦小弦]作家の百田尚樹氏から「悪魔に魂を売った記者」という異名をいただいた・・・(2017年11月6日 07:00)、【詳報】百田尚樹氏講演会 内容と検証(2017年11月26日 22:00)

日本会議

  • 2019/05/15 07:05
  • カテゴリー:読み物

現代に生きる日本人も、ある種の分野においてはすでに、正確な情報を得るためには「日本国内の大手メディア」よりも「外国のメディア」に頼らなくてはならない

国内大手メディアが、遠慮がちに、日本会議について触れ始めたのが16年になってからのこと。一方、海外メディアは、12年の第二次安倍政権発足時から、日本会議と安倍政権の緊密な関係を見抜き分析記事を書いていた。山崎雅弘著「日本会議-戦前回帰への情念」(集英社新書、16年)から(p58)。

日本会議の研究

  • 2019/05/13 21:42
  • カテゴリー:読み物

テレビ・新聞がカバーするには歴史が長すぎ、学問の対象にするには歴史が短すぎる。そういう間(はざま)に、「日本会議」は存在している。

それが、この組織についてメディアがこれまで採り上げなかった理由なのだとか。傍流と甘く見ていたと指摘する別の記事も読んだことがある。が、理由はそれだけだろうか。引用は、菅野完著「日本会議の研究」(扶桑社新書、16年)から(p296)。世間に知られているリーダーたちはカリスマ性に欠ける、きっと彼らの背後に誰かいる、と著者は、フィクサーの名を手繰り寄せる。下手な小説より余程スリリングだ。

『日本会議の研究』(扶桑社)の出版差し止め仮処分決定について国会議員の4割が参加する謎の団体「日本会議」とは(2015.8.24)、この記事の最後に登場する記者会見でのご発言は、ここで読むことができる → 皇太子殿下お誕生日に際し(平成27年)

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