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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

漂流の島

  • 2020/12/24 06:26
  • カテゴリー:読み物

探検はビジネスではない。探検家とは売れないものを売り歩くセールスマン同然なのだ。いや、利益を追求するわけではないから商売よりも始末が悪い。

ここを読んで、エスキモーに氷を売る話を思い出した、不適切かもしれないけれど。髙橋大輔著「漂流の島ー江戸時代の鳥島漂流民たちを追う」(草思社、16年)から(p267)。

本書のプロローグで「ロビンソン・クルーソーを探して」の続きが知らされる。著者は考古学者らとともに島を学術調査した結果、ロビンソン(のモデルとなったアレクサンダー・セルカーク)の住居跡を発見する。航海道具であるディバイダの針先を掘り出したことが決め手となった。発見に至る13年間の活動は生半なものではなかったろう。その執念を持ってすれば、鳥島でも新たな成果を手繰り寄せることができるに違いない。本書「漂流の島」の後日譚が既にどこかで語られているのかもしれないけれど。

R・クルーソーを探して(サイト内)。石原氏は東京都が尖閣諸島を購入すると発表(p278)、日本には6852の島嶼があり、そのうち有人島は400あまり(p280)。井伏鱒二、織田作之助、新田次郎、吉村昭

神去なあなあ日常

  • 2020/12/22 06:07
  • カテゴリー:読み物

高校を出たら、まあ適当にフリーターで食っていこうと思っていた。

主人公は生まれ育った横浜を離れ、林業の現場で見習いとして働き始める。三浦しをん著「神去なあなあ日常」(徳間書店、09年)から(p9)。

それ読んだよと家人が言う。二人の読書傾向はかなり違う。重なるのは、この著者とあと一人か二人くらい。

旅人の表現術(サイト内)

トンネル

  • 2020/12/21 06:26
  • カテゴリー:読み物

あの手塚治虫にヒントをあたえたほどの作品なら面白い筈と確信して読みはじめたのだが、たしかにこれは面白かった。

そう思う前に返却の期限が来てしまった。引用は、ベルンハルト・ケラーマン著「トンネル」(国書刊行会、20年)の帯から。その一文を含むエッセイが、巻末に採録されている、筒井康隆著「ケッラアマン『トンネル』」(p496)。

タイトルを何となく知っていた本書、県立図書館の新着コーナーにあるのが目に留まった。国書刊行会からの発行ということもあって俄然読んでみる気になったのだが、その割には捗らず週末に返却した。その内あらためて借りて来ることにしよう。独原書1913年刊。

国書刊行会(サイト内検索)

R・クルーソーを探して

  • 2020/12/17 07:10
  • カテゴリー:読み物

自分は一体全体、何をやっているのだろう? 太平洋の小さな島のとある丘の斜面で、四つん這いになりながらもがいていることが、とても滑稽なことにすら思われてくる。もしくは地球の裏側まで来て、何の変哲もないシダの海に乗り出し、絡み合った茎に足を取られて転倒することがとても馬鹿げているようにすら思える。

島を踏査中に腐った木の根を踏み抜いて山から転げ落ちる。そんな時にふと我にかえる。立ち止まって考えてしまう。髙橋大輔著「ロビンソン・クルーソーを探して」(新潮社、99年)から(p119)。R・クルーソーの漂流記にはモデルになった実話があったんだな。知らなかった。

著者の新刊がHONZで紹介されているの見て興味を持ち、処女作の本書を読んでみた。書き手としてはもちろん、実践者としても力がある方のようだ。関連情報を洗い出し、決め打ちせず選択肢を並べ、そして、自分でやってみる、倦まず弛まず怠らずに。

# 第46回青少年読書感想文全国コンクール課題図書(2000年度、高校)。『剱岳-線の記』古代日本のファーストクライマーを探せ!

ベトナム戦記

  • 2020/12/13 07:02
  • カテゴリー:読み物

最前線はどこですか、どこですかとたずねて何度も説教された。"最前線"の"現地"へ迷いこんでからも戦争はどこにあるのですか、最前線はどこですかと聞いて、そのたびにたしなめられた。それがわかってるくらいなら苦労はしないよというのだ。

国の全土が最前線。開高健全集第11巻(新潮社、92年)に収載の「ベトナム戦記」(初出65年)から(p105)。沢木耕太郎、角幡唯介両氏の対談の中で引き合いに出される三つのノンフィクション、それは、「極限の民族」、「さもなくば喪服を」、そしてこの「ベトナム戦記」だった。

サイゴンの特産品「テロ、デモ、デマ、クー(デター)の四つであった」(p11)。ベトナム語の「チョーヨーイ」(p34、ニチェヴォ、没法子、やれやれ)。

旅人の表現術(サイト内)。チャーチル(Winston Churchill、1874-1965)

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