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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

東野圭吾の本十冊

  • 2019/12/22 06:01
  • カテゴリー:読み物

今月のシリーズ十選は東野圭吾氏の著作。90年代に「放課後」など2、3冊を読みはしたけれど、その後はフォローしていなかった。ここ一年、加賀恭一郎シリーズを皮切りにそこそこの冊数を読んで来た。それらの中から10冊を選んでみよう。発行年順。

  • 仮面山荘殺人事件(90年)
  • 秘密(98年)
  • 白夜行(99年)
  • 容疑者Xの献身(05年)*
  • 赤い指(06年)*
  • 夜明けの街で(07年)
  • 流星の絆(08年)
  • パラドックス13(09年)
  • ナミヤ雑貨店の奇蹟(12年)
  • 虚ろな十字架(14年)

加賀恭一郎、ガリレオ両シリーズからは、あえて一冊ずつしか採らなかった(*印)。前者の「新参者」や「麒麟の翼」「祈りの幕が下りる時」、そして、後者の長編諸作、「聖女の救済」や、「真夏の方程式」「沈黙のパレード」、いずれ劣らず読み応えある。シリーズから複数作を採るなら、この両シリーズで十選がほぼ埋まるかもしれない。

十選東野圭吾(いずれもサイト内検索)

オレたちバブル入行組

  • 2019/12/18 06:28
  • カテゴリー:読み物

会社というのは結局人の集まりなので、社員の様子を見れば、その会社がどんな会社なのか、おおよその想像がつく。

第一章でそんな話が出ている。お金を借りる側の中小企業のことを言っているのだけれど、貸す側の銀行とて、会社である以上、例外ではない。読み進むにつれ、行員たちの悪辣さ非情さの様子から、銀行の正体が透けて見えるかのようだ。フィクションとは思わせない本物っぽさが漂っている。引用は、池井戸潤著「オレたちバブル入行組」(文春文庫、07年)から(p30)。半沢直樹シリーズ既刊の4巻まで図書館で借りて来た。

虚ろな十字架

  • 2019/12/15 14:20
  • カテゴリー:読み物

一体どこの誰に、「この殺人犯は刑務所に〇〇年入れておけば真人間になる」などと断言できるだろう。殺人者をそんな虚ろな十字架に縛り付けることに、どんな意味があるというのか。

東野圭吾著「虚ろな十字架」(光文社、14年)から(p153)。強盗殺人は単なる行きずりではなくそれには深い事情があった。上質のミステリーではあるけれども、引用部分のように、殺人犯はどう罰せられるべきか、という問いが全編に通奏しているかのようで、たいへん重いストーリーに仕上がっている。

# 被害者参加制度、「死刑廃止論という名の暴力」

シャドー81

  • 2019/12/14 08:02
  • カテゴリー:読み物

大統領が、"シャドー81" のパイロットを試す、あるいは、大統領の表現によれば「慎重にそれとなく打診してみる」ことに固執した

それに挑発された乗っ取り犯 "シャドー81" がロケット弾を放つ。外からの介入が事態をマズくする話はどこにでもある。現場から遠く離れたところにいる偉いさんによる介入だ。引用は、ルシアン・ネイハム著「シャドー81」(新潮文庫、77年)から(p253)。この本を読むのは確か三回目。前回は、02年だった。

# 灯油と正規航空燃料の混合(p129)、福島原発で何が起こったか(サイト内)

福島原発で何が起こったか

  • 2019/12/12 21:25
  • カテゴリー:読み物

1~3号機では、消防車からの注水配管がしてあったという最低限の準備ができていたこと、また4号機では使用済み燃料プールにたまたま隣の4号機原子炉ウェルに溜められていた水が流入したこと、などの僥倖があった。

そういうことだったんだな。東日本に人が住めなくなる、そういう取り返しのつかない大災害に至らずに済んだのにはいくつかの幸運があったと聞いた覚えがある。どんなことだったのだろうかと思っていた。引用は、淵上正朗ら著「福島原発で何が起こったか-政府事故調技術解説」(日刊工業新聞社、12年)から(p164)。

その他にも、あらためて知ったことがいくつかある。「菅総理は海水注入に反対していなかった」(p69、著者意見)。首相が淡水に固執したことが事態を重くした一因だとおれは思っていた。それは誤解だったのかもしれない。「東京サイドの介入が弊害を生んだ一例といえる」(p83)。下手な介入、それはやはり少なからずあったのだ。そして、「過酷事故回避のシナリオ」が示されている(p136)。より適切な判断が行われていれば、これほどシビアな結果にはならず、メルトダウンした原子炉3つの内2つはそれを免れ得た。もちろんタラレバの話ではあるけれど、その可能性を知るにつけ、著者ら同様「残念なことであった」と思う。

メルトダウン(サイト内)。バルブを閉じるか開くか「相反する欲求」(p53)、「3月12-16日の正門付近の放射線量と風向き」(p105、図2-47)、「どんな分野でも十分な失敗経験を積むには200年かかる~原子力はまだ60年しか経っていない」(p161、図4-6)

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