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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

137億年の物語

  • 2019/10/27 08:28
  • カテゴリー:読み物

1998年にアメリカ自然史博物館が行った調査によると、生物学者の70パーセントが、現在、人類のせいで6回目の大量絶滅が進行中だと考えているそうだ。

クリストファー・ロイド著、野中香方子訳「137億年の物語-宇宙が始まってから今日までの全歴史」(文藝春秋、12年)から(p60)。氷河時代、特に全球凍結(スノーボールアース)、と、生物の絶滅との関係が知りたくて、県立図書館で何冊かぱらぱらとめくった。これもその一冊。

原生代末のクライオジェニアン氷河時代(7.2-6.3億年前)、これが最も厳しい氷河時代で海洋深くまで凍り付いたと推定されている。二度目(今のところ最後)の全球凍結だった。これにより大量絶滅が発生。ただし、その時、地球上にいたのは原生生物だった。それから後、カンブリア紀(5.4億年前)に目に見えるサイズの生物が登場して以降、現在に至るまでの顕生代に、全球凍結は生じていない。一方、大量絶滅は、この間に少なくとも5回起きている(ビッグ・ファイブ)。その原因は、各々に諸説あるものの、火山活動や隕石の衝突などが有力視されている。5回目の大量絶滅は、約6550万年前、白亜紀末に発生。この時、恐竜も絶滅した。そして、今、第6回の大量絶滅が進んでいると多くの専門家たちが考えている。

現在は氷河時代(ice age)の真っ只中にあるらしい。第四紀氷河時代(2.6百万年前~)。普段、氷河期と言うと、氷河時代の中の比較的寒い時期「氷期」(glacial period)のことを指すことが多いようだ。今は、比較的温暖な「間氷期」(interglacial period)にある。

Amazon で、この本、「137億年の物語」のページを開いたところ、たいへん興味深いカスタマレビューに行き当たった。原書と比べるとこの日本語版には甚だ不備があるという。出版社へ何度か照会し、原著者にもメールを書いたとか。その後どうなったのだろうか。

氷河時代の年表スノーボールアース大量絶滅Quaternary glaciation(第四紀氷河時代)(以上、Wikipedia から)、137億年の物語 宇宙が始まってから今日までの全歴史 - アマゾン気温の変動(サイト内)、P・リンベリーら著、野中香方子訳「ファーマゲドン-安い肉の本当のコスト」(日経BP、15年)

キキ

  • 2019/10/26 17:10
  • カテゴリー:読み物

名物は狭い往来と非常識に高い建物と鬚の無い猶太(ユダヤ)人。

この前後数行に渡って、1920年代ニューヨークの情景を描写している。谷譲次著「テキサス無宿/キキ」(みすず書房、03年)に収載の「キキ」から(p177)。著者の作品を初めて読んだ。初出は、1927(昭和2)年。

狂騒の20年代長谷川海太郎(以上 Wikipedia から)、放送大学基礎科目「国際理解のために」第2回「ユダヤ教」

気温の変動

  • 2019/10/25 06:12
  • カテゴリー:読み物

地球は過去100万年の間、5~10万年の周期で温暖期(間氷期)と氷河期を繰り返している。最近の氷河期は2万5千年前

温暖期と氷河期では気温差は10度ほどらしい。その幅で気温の上げ下げが5~10万年の周期で生じるので、1千年単位では0.2~0.4度の変動となる。ところが、産業革命後ここ百年ほどで、0.4度以上の気温上昇がもたらされている。10倍もの急激なペースだ。次の氷河期がやって来るのは数万年先のことだろうから、今の人為的な気温上昇が続くと、「太古の高温時代」に逆戻りしてしまう可能性がある。数百年のうちに、地球上の多くの生物はその変化に適応できなくなるだろう。引用は、渡辺啓著「日常の化学-地球環境と生活様式の変革のために」(新訂版、サイエンス社、10年)、第8章「生命の歴史と環境」から(p198)。

氷河期が早く来れば急速な温暖化にストップがかかりそうなもんだがヒトは果たして氷河期に耐えられるのだろうか。あらためて確認してみると、旧人が現れたのは30万年前、新人は3万年前(マイペディア97、日立デジタル平凡社)。それら以前には原人などのグループもあった。人類は何度かの氷河期を生き延びて来たんだな。

# イースター島の教訓(p191)、特に危険な放射性同位体(表7.5、p169)

研究者によるデータ捏造

  • 2019/10/24 07:02
  • カテゴリー:読み物

知的な風貌の外国人で東京大学の助教の肩書き(略)に、コロッとだまされたマスコミからは、反省の声はあまり聞かれません。

研究不正の確信犯は、ボスや研究機関ばかりかマスコミの脇の甘さにも付け込む。時実象一著「研究者のコピペと捏造」(樹村房、18年)から(p87)。デリケートな話題だけに、全編に渡って情報の出処が抜かりなく記されている。

確信犯でまず思い出すのは、有機物高温超伝導を題材にした、ドイツ出身の彼だろう。もちろんこの本にも登場する(p44)。彼の物語、「史上空前の論文捏造」(NHK、05年、ハイビジョン特集)をビデオに残してある。そのうちまた観てみよう。

ヘンドリック・シェーンアニリール・セルカン小保方晴子森直樹 (微生物学者)藤井善隆11jigen、出典はいずれも Wikipedia

作家との遭遇

  • 2019/10/21 21:05
  • カテゴリー:読み物

可能なかぎり大きく網を広げ、それを打ち、力いっぱい引き絞り、できるだけ大きな獲物を引き上げようともがいていた日々。そうしなければ、引き上げられない獲物もなくはなかったのだ。

沢木耕太郎著「作家との遭遇-全作家論」(新潮社、18年)のあとがきから(p437)。いくつかは以前に読んだような気がする。既刊の「路上の視野」や「象が空に」に収載されていたものが何編か含まれているのだとか、なるほど。この本も、図書館の新着棚にあった。

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