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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

震災列島

  • 2019/11/22 06:10
  • カテゴリー:読み物

日本全国を改造して、どの町も新幹線と高速道路と駅前ビルで小東京化するのが正義だと言い出した奴がいた(略)。金が絡む正義は信奉され易い。「正義を行う」と宣言して、役所は堂々と金権体質に身を浸すことができた。明らかに、あれから日本は大きく道を踏み外した。

石黒耀著「震災列島」(講談社、04年)から(p373)。これだけ災害の多い国なのに、なぜ十全な対策を施さないのか、国や地方行政は無駄に金を使い余計な物を作っている、原発など以ての外だ。そのことを思い知るためにこの本を読むのは良い。話の筋はもう一つか。

死都日本(サイト内)

古代文明と気候大変動

  • 2019/11/21 06:18
  • カテゴリー:読み物

粘土板に残された農耕民の暦から察するに、彼らは大災害をもたらす洪水や、川の水が低い年の兆候も見抜いていた。

紀元前5800年ごろのメソポタミア南部、農耕を営む人々が定住し始める。それから1千年のあいだに、共同体が成立する中で、古代メソポタミアの宗教が芽生えた。ブライアン・フェイガン著「古代文明と気候大変動-人類の運命を変えた二万年史」(河出文庫、08年)から(p208)。

「聖書」にはメソポタミア的なものが少なからず取り入れられていると聞いたことがある。例えば、天国の概念であり、捨て子の物語であり、そして、洪水伝説だ。人々の運命を左右する降雨や河川の水位は、古代の宗教において神々の所業と讃えられ、そして恐れられたのであろう。それが伝説となり、ユダヤ教など後の宗教が成立するまで長く語り継がれたということだろうか。

紀元前5千年紀 - Wikipedia

一茶

  • 2019/11/20 05:54
  • カテゴリー:読み物

一体に一茶は、瓦版の記事になるような出来事に、強く興味を惹かれるたちだった。火事があった、泥棒が入った、どこそこで心中があったという事件を聞きこむと、丹念に句帖の端に記した。のがさずに書いた。

いわゆるメモ魔だ。生涯に二万句を詠んだと言われる。そのアウトプットを支える膨大なインプットがあったことは想像に難くない。引用は、藤沢周平著「一茶」(文春文庫、81年)から(p177)。この評伝では全編に渡って一茶の句が引かれている。おれが知っているのは、唯一、目出度もちう位也おらが春(p293)のみだった。

三屋清左衛門残日録(サイト内)、小林一茶 - Wikipedia、夏目成美、鈴木道彦、浅間山の噴火(p37、1783年、天明噴火)、乳母が前もくぞう蟹のごとくなり(p73)

失敗の科学

  • 2019/11/17 06:17
  • カテゴリー:読み物

メンバー全員に「プロジェクトが大失敗しました」と告げる。メンバーは次の数分間で、失敗の理由をできるだけ書き出さなければならない。その後、プロジェクトの責任者から順に、理由をひとつずつ発表していく。それを理由がなくなるまで行う。

プロジェクトの「実施前」に弱点を洗い出し強化を図る、事前検死(pre-mortem)というグロテスクな名の手法。マシュー・サイド著「失敗の科学-失敗から学習する組織、学習できない組織」(ディスカヴァー・トゥエンティワン、16年)から(p325)。

ビジネス書図鑑(サイト内)、ランダム化比較試験(RCT)、外科医アトゥール・ガワンデ(p79)

シャイロックの子供たち

  • 2019/11/12 05:57
  • カテゴリー:読み物

結局のところ仕事というのは、人と人とのつながりだ。どんな仕事であれ、またどんな肩書であれ、期待されているということがなにより大切だ。

池井戸潤著「シャイロックの子供たち」(文春文庫、08年)から(p183)。

よくできたサスペンスだ。組織への復讐を誓った男は、転勤する先々の支店で、その機会を窺っていた。座して待っていたわけではない。将来を見越して、いくつか、仕込みをしておいた。その仕込みの一つがどうやら使えそうだ。かつて1千万円の黒い金をつかませておいたやつが、男と同じ支店に転勤して来たのだ。そろそろ兄の会社も危ない。潮時だ。男は、架空融資のシナリオを発動させることにした。ただし一点、気になっていることがあった。妻には高額の慰謝料を請求させたものの籍はそのままにした。それで良かったのかどうか十分に判断つかないまま見切り発車となった・・・。背景はそんなところじゃないだろうか。

# キンセラ著「野球引込線」(p181)、「いつか利用価値が出てくるかも知れない」(p249)。スリーパー(浸透工作員、残置諜者、根草、草)

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