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カテゴリー「読み物」の検索結果は以下のとおりです。

事実vs本能

  • 2020/07/11 07:06
  • カテゴリー:読み物

私たちが直面しているのは、ヒトの脳が狩猟採集の旧石器時代に生き延びるように「設計」されており、「とてつもなくゆたかで平和な時代」のリベラルな価値観とさまざまな場面で衝突するという「不愉快な事実(ファクト)」なのです。

橘玲著「事実vs本能-目を背けたいファクトにも理由がある」(集英社、19年)、そのあとがきから。本書は、主に、週刊プレイボーイの連載コラムで構成されている。

橘玲(サイト内検索)。官公庁こそがベタな日本的雇用の総本山(p189)、真っ白なシャツに黒いしみがつくとすごく目立つ(p252)

手帳と日本人

  • 2020/07/10 06:32
  • カテゴリー:読み物

手帳は「慣れ」の比重が大きい(略)。数十年にわたって同じ年玉手帳を愛好した利用者が、それと同じもの、似たものを求めるようになって何ら不思議ではない。

年玉手帳という呼び方があるんだな。年末になったら用意される、社名ロゴの入った翌年分の手帳。社員向けだったり、販促の一環で取引先などに配られたりする。引用は、舘神龍彦著「手帳と日本人」(NHK出版新書、18年)から(p77)。図書館の棚に並んでいるのがふと目に留まり借りて来た。

おれも御多分に洩れず同じ手帳を使い続けてきた。学生時代から数えて計37冊。月曜始まり、見開き二週間、Pilot製。「慣れ」とは恐ろしいもので、そのフォーマットでないとスケジュール管理は心許ない感じがしたものだ。自分の手帳については何度か書いている、例えば、

きのう東京駅まで歩いたついでに丸善(丸の内店)に立ち寄り、4Fで来年の手帳を買った。1982年版から使い続けて、これで35冊目になるパイロット製。今の商品名は colete Diary Weekly A、来年の型番は PDL-D16A。価格が改定された。82年のは 150円、88年 200円、92年 250円、09年 300円と、50円刻みで上がって来て、そして、16年版は 350円になった。82年版を150円で買った頃、あの街のバス均一区間は確か90円だった。今、都バスは現金払いなら210円、手帳は350円。バス均一区間とこの手帳、今も昔も、価格比は 3/5 で同じだ。(2015/12/18 05:37、来年の手帳 PDL-D16A)

思うところあって、19年に、3か月を見渡すことができるフォーマットに切り替えた。A4紙2枚、手作り。今年は2年目になるけれど、特に支障なく手帳ライフ(笑)を楽しんでいる。「慣れ」なんてどうにでもなるものかもしれない。

手帳をつくる、19年版(サイト内)

日本人というリスク

  • 2020/07/08 05:32
  • カテゴリー:読み物

経済学的に見れば、国家とは再配分の機能であり、お金を吸収しては吐き出すパイプ(導管)のようなもの

橘玲著「日本人というリスク」(講談社+α文庫、13年)から(p119)。著者が、「人生設計論の完成形」と書いている通り、これまで何冊かで展開されて来た、経済合理的な生き方や、経済的自立などに関する話が、この本で集大成されているようだ。

# MSCI世界株(1554)

消えた仕事図鑑

  • 2020/07/07 06:53
  • カテゴリー:読み物

格安の古物を売る商店を「バッタ屋」と言うが、バタ屋が語源である。どちらもいい品を扱わない

屑を拾うバタ師の元締めバタ屋。同じ廃品回収業でも、バタ師(屋)は、鑑札を持つ屑屋より「格下の職業」。ゴミ箱をバタバタと漁る、拾った段ボールが風に吹かれてバタバタと鳴る、など、バタの語源には諸説ある。引用は、澤宮優著、平野恵理子画「イラストで見る昭和の消えた仕事図鑑」(原書房、16年)から(p239)。

「大辞林」(三省堂、95年、第2版)にはこうある、【ばった屋】正規の流通経路を通さずに仕入れた品を安値で売る商人。〔多く「バッタ屋」と書く〕、【ばた屋】屑拾い。廃品回収業者。

九州出身の先輩K氏は、自社製造品ではなく仕入れ品を売ることを、バッタ商売、バッタ売り、と吐き捨てるように言っていた。

人を活かす(サイト内)。杣、井戸掘り、伝書鳩係、瓦師(三大瓦、三州、淡路、石州)、ポン菓子屋、ロバのパン屋、傷痍軍人、講釈師、のぞきからくり、幇間、代書屋、口入れ屋、鋳掛屋、羅宇屋、河太郎(よなげ師)、寺男

乃木伝説の思想

  • 2020/07/05 07:10
  • カテゴリー:読み物

人々は、明治国家の終焉とともに、その存在の「みせかけ」の原理と異なる別個のあるものが、実は明治の奥底に生きていたことを一刹那の内に反射的に想起しえたはずである。

旅順攻略の英雄、あの乃木大将が、夫人とともに明治天皇大葬の日に自刃を遂げる。殉死。人びとは、その余りにも封建的な言葉の響きに接し、我々の国は近代国家へ宗旨替えしたんじゃなかったのか、と訝しむ。橋川文三著「幕末明治人物誌」(中公文庫、17年)に収載されている「乃木伝説の思想」から(p154)。初出59年。副題は、明治国家におけるロヤルティの問題。著者の「昭和維新試論」を探したのだけれど蔵書されておらず、代わりにこの文庫本を借りて来た。

本文の「みせかけ」には括弧ではなく傍点が付されている。

# 橋川文三(1922-1983)。吉田松陰、坂本龍馬、西郷隆盛、後藤象二郎、高山樗牛、乃木希典、岡倉天心、徳冨蘆花、内村鑑三、小泉三申、頭山満

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